■NPO海岸クラブの目的

 この法人は、海岸において海洋スポーツによる青少年の健全育成、成人 生涯スポーツとしてのマリンスポーツの普及・振興に務め海岸を取巻く地域の振興支援に直接的に寄与すること、あるいは同地域を含めた湘南海岸を中心に活動する人々や組織に対して支援・協力・指導を行い、広くこの地域における親水性の向上と海洋文化の発展に寄与することを目的とする。


■設立趣旨

 近年、家にこもる青少年の成人病や精神的な病気等が多くみられる。これらは、都市の環境が気軽に遊んだりできる広いスペースやスポーツをする場が無い為に、子どもたちは家の外に出ずにテレビゲーム等の身体を動かさない遊びをする。そのために体力が身につかず、青少年の運動能力や体力低下が危惧されている。また、こうした運動不足から来る体力の衰えや精神的な弱さが、後に、大きな社会問題を引き起こしている。  子どもだけではなく、中高年の体力の衰えや骨粗鬆症なども運動不足から来る成人病などが社会的に蔓延している。

 これらを広い海と海岸のフィールドを使い、マリンスポーツや海洋スポーツを通し改善することで元気な子供・元気な老人を育成して、社会に貢献していければと思う。  同時に、海と海岸に人を集めることにより、それらを取り巻く商業施設等の利用を促し、地域社会の活性化に寄与し、経済活動に貢献する。さらに、まだまだマイナーなマリンスポーツや海洋スポーツそのものを広く社会に認知を促すとともに、マリンスポーツや海洋スポーツの振興に携わる業界に貢献し、海洋スポーツに精通した人を育成し、広く多岐にわたり海洋文化の発展と向上を目的とし海岸から多くの情報を発信していきたいと設立。

設立の経緯など


NPO海岸クラブでは、逗子海岸において無料体験イベント、逗子ビーチクラブを一年を通して、毎月第一土曜日に遂行しています。四季折々の逗子海岸に近隣の親子はもちろん他の市町からも沢山集い、朝の海岸を清掃後、思い思いのビーチスポーツを楽しんでもらいます。

この逗子ビーチクラブの活動をすべてボランティアでサポート頂いているのは、近隣のショップやクラブメンバー。本来、土曜日と言えばメンバーに取っては練習日。ショップに取っては本業に従事したい所なのですが、この日だけは社会貢献お願いしますと、皆さんにお手伝い頂いています。この場を借りてこの活動にボランティアで参加してくれている個人並びに団体の皆様方に御礼申し上げます。誠にありがとうございます。

さて、「海は学校」という言葉が有るように、人が海の自然から得られるものは計り知れないと言います。ボランティアしてでも継承して行きたいこの素晴らしい海洋文化や海のスポーツ。それは、海という広いスペース、フィールドが有ればこそですが、いつまでも海を安全に利用し楽しむ為には、先人が長年に培った経験と知識を継承して行く事。「人作り」も必要です。海が大好きで、この逗子の海をいつも楽しんで、いつまでも守り続けてくれる次の世代の育成。もちろん家族の理解と協力が無ければありえません。ビーチクラブを通し、親子が海を源に共通の話題、共通の趣味を持つ事で、常日頃から会話する時間を増やし、しいてはこの素晴らしい海岸文化を多くの方に健全に伝えられればと思います。

逗子ビーチクラブ設立のきっかけは、現ビーチパーククラブ全国ネットワーク事務局(以下B.C.N.)の主幹であるドジ井坂氏が、神奈川県平塚市で取り組んでこられた海岸通年利用施設ひらつかビーチパークと、その設立のきっかけとなったコミュニティ組織「ひらつかビーチクラブ」の活動をモデルに、国土交通省港湾局の「里浜づくり」のビーチスポーツ研究会での新たな海岸利用の社会実験イベントとして平成15年江ノ島片瀬西浜海岸で行ったものでした。

原型である「ひらつかビーチクラブ」からさらに進化した社会実験「無料体験型ビーチクラブ」に、私も数度参加し活動内容を理解するようになると、逗子海岸でも定期的に出来るのではと思いました。

平成15年に海岸での社会実験と平行して開催されたビーチクラブ検討会議に幾度となく出席。多数のマリンショップ関係者、藤沢市議や国交省港湾局海岸防災課、日本マリーナビーチ協会の方々と交流し、経緯や事例を検証させてもらいました。

平成15年度江ノ島片瀬西浜海岸におけるビーチクラブ型社会実験は、海岸を地域のコミュニティの場として、また、親水性の向上、湘南の海岸文化の発信の場として地域の活性化はもちろん、青少年の育成やマリンスポーツの健全な普及に至まで、その将来性は大きな魅力を秘め、実験は多くの業績を上げたと確信しました。

当時、私の中でビーチクラブ運営の問題は営利企業である地域のショップ関係者とボランティア主体の運営という、営利非営利という難しさをどう融合させるかが課題となりました。この問題を解決するため平成16年3月、非営利活動法人NPO海岸クラブを設立。NPOが両者の間を取り持つことで、この問題を解決する事が出来ました。
その後、2004年 B.C.N.が設立され、全国規模のネットワークとしてのB.C.N.との連携と、地域内での連携組織「NPO海岸クラブ」の協働作業になっています。

平成16年の4月、初めての逗子ビーチクラブ定例活動を遂行。ひらつかB.C.社会実験から正式に1月に活動を開始した江ノ島B.C.茅ヶ崎からもスタッフが応援に来てくださって、皆様のお陰で無事に初めての無料体験イベント、逗子ビーチクラブ定例活動をスタートさせる事が出来ました。
しかし、夏のハイシーズンは逗子海岸も海水浴場となり、海にはロープ、海岸には海の家が立ち並ぶ為、「夏に活動出来ない」という問題が生じました。

4月5月6月と段々と増えた参加者やボランティアも、夏の7月8月に活動が途切れてしまいました。また、こどもたちが集まる夏休みに活動が出来無い事も有り、すべての事が9月に再スタートを切る事になってしまいました。
夏休みに活動できないというこの難問を、逗子市、海の家の組合、神奈川県土木、そしてビーチクラブに官民一体となって取り組む事で、日本で初めて夏のハイシーズンにも海水浴場の一部海岸スペースでビーチクラブの活動が出来るようになりました。

平成17年度には逗子市の後援も頂き、毎月第一土曜日の定例活動以外にも「海の日」に市民の日としてビーチクラブ活動を遂行。市の広報にも大々的に掲載して頂き、この日だけで500名以上の参加者を数え、二年目にして大きな活動となりました。
しかし、参加者が多くなるにつれ、活動に使用する用具や道具が不足するという問題が起きています。そんな中、用具に関してはB.C.N.と連携し用具をマリンスポーツ業界から寄贈して頂く算段が少しずつ出来てきたのですが、その機材を収納する施設や場所が無いのです。

平塚市のひらつかビーチパークように、ボードウォークや管理運営施設や倉庫が有れば、公共性のある用具(個人所有の用具はあくまで個人が管理保管すべきだが、ビーチバレーコートや大型機材を共同で使用するもの、管理運営に関わる機材等)はそこへ保管することで、誰もが気軽に利用できる環境が生まれると思うのです。

国または県が管理する海岸周辺の土地や建造物を利用することができれば、海岸の安全や利用環境を理解した上で、従来の内陸の公園施設管理運営を進化させた、ビーチパーク型(自然海岸・保全海岸とは異なる人々が通年積極的に利用したい、トイレ更衣室があり砂浜や地先海岸を動植物よりも人々が優先で利用できる、垂直護岸より自然と人間利用を融和させた傾斜海岸エリア)公共性のある施設の確保、設置を行政の方にお願いしたいのです。

今年平成18年度も、海水浴場と連動し7月17日(月)に海の日イベントを逗子ビーチクラブが遂行します。また団塊の世代方に逗子の地域力になっていただくための取り組みも逗子市と協働で行います。
年々逗子ビーチクラブの活動は、大きなうねりになりつつ有ります。
さらに多くの子供たちそして逗子市民、逗子の海岸を気持ち良く利用し楽しんでいただきたい近隣周辺の方々に、この活動が理解支持されること、そのためには新たな海辺を楽しむ観光事業としての側面、新たな自然教育としての海の遊びを通じた自然体験、臨海学校などの体験事業も海辺の利用普及には不可欠です。またその普及のために必要なビーチスポーツ指導員の育成も急務になりつつあります。

逗子ビーチクラブではBCNと連携し、体験プログラムを10以上の段階に分類し、参加者とスタッフがお互いにどのレベルの体験を楽しんでいるのか、どのレベルの体験を実施指導しているのかを明確にする仕組みを積極的に取り入れて、ウインドサーフィンやサーフィンの体験を分業化し、より多くの参加者が同時に楽しめる体験型事業を試験的に実施できる段階に来ています。
これらを具体的に進めるためにも、人々が通年交流でき集える、新たな里浜としての環境整備といえるビーチセンター的通年利用施設の検討を各行政機関に強く訴えていきたいと考えるようになりました。


参議院議員荻原健司氏には逗子ビーチクラブの活動を視察いただき、活動にご理解を頂いております。相模湾と東京湾の神奈川のなぎさの将来を考え行動していく神奈川県議会議員有志が結成された「神奈川なぎさ議連」の皆様にも、これからの神奈川のなぎさの利用の一つのかたちとして理解協力いただき、このビーチクラブの活動こそ官民一体となって取り組くまねば発展はありません。
生活環境の一部として海辺を楽しめる、子供たちそしてその子供たちを支える大人のボランティア、これから迎える団塊の世代の方々の定年後の活動としてのマリンビーチスポーツを生涯スポーツとしての取り組み、海辺は現代の里山以上に様々な利用とその可能性を秘めていると思います。

活動種目や海辺の全ての文化活動を融合していくビーチクラブ型コミュニティ活動は、海が好きな大人に育てられた子供たちによって受け継がれていくと願っています。

波と渚より

■協賛スポンサー


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■NPO法人「海岸クラブ」代表インタビュー!海で育む子どもたちの未来


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■文部化学省では
全国の学校で放課後や休日に,地域の大人の協力を得て,「子どもの居場所」をつくり,スポーツや文化活動など多彩な活動が展開されるよう,家庭,地域,学校が一体となって取組む「子どもの居場所づくり新プラン」を実施します。


■神奈川県では
スポーツのあるまち・くらしづくり」を 基本理念として、県民の皆さんが、いつでも、どこでも、だれでも、いつまでも、スポーツに親しむことのできる生涯スポーツ社会を実現するために、神奈川県スポーツ振興指針 「アクティブかながわ・スポーツビジョン」を策定しました。


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